前回の記事「調教の術は2×4つ」では調教の方法についてまとめてみました。
今回は調教のコースや調教が行われる施設について説明をしたいと思います。
JRAの競走馬の調教は
・栗東トレーニングセンター
・美浦トレーニングセンター
で基本的に行われます。
(夏競馬で長期滞在する場合は、その競馬場で調教する場合もあります。)
また各トレーニングセンターには調教施設が設けられています。
調教に直接関係するものだけを取り上げますと
・角馬場
・プール
・コース
・坂路
となり、これらは両トレセンにあります。まずは施設の説明から参りましょう。
【角馬場】
両トレセンの角馬場は一周200~600mもあるオーバルコースの形態を取っています。
基本は準備運動を行うところですが、身体の出来ていない若駒や足元に不安のある馬、疲労の溜まった馬等にごく軽い運動をさせることも多いです。
新聞を見たときに「角馬場でダクを踏ませる」という表現があります。
ダクとは日本語で速足(はやあし)とも言われ小走りに進むことを指します。
早歩き程度に思っておくのが良いように思います。
つまり、角馬場で小走りの状態で運動(調教)をさせたと言うことです。
走り方の用語として他にキャンターというものがあります。
日本語では駈足(かけあし)を意味し、余力を持って走る事を指します。
競馬の場合、馬の走り方の用語はこの二つを憶えていれば問題ないでしょう。
ウンチクですが、レースの前に集まって回ってるコースから少し外れた場所をテレビで見たことがあると思います。あれも角馬場といいます。
本来の意味を考えるのなら、あちらの方がより正しい意味の角馬場です。またあの状態を「輪乗り」と言います。
【プール】
馬を泳がせて調教を行います。
水に浮くことを利用して、脚や身体への負担を軽減し、身体を絞ったり身体の強化を図ったりします。
浮力による負担軽減の効果はリハビリ的な要素が強いため、身体の出来ていない若駒、足元の不安のある馬、休養明けの馬等など、実戦に対して遠い馬に使用する場合が多いです。
【コース】
オーソドックスですが実戦に1番近い形の調教で、コースを走らせて調教を行います。
減量や筋力増強のトレーニングから本番に向けての調整まで、幅広い内容を行うことができることが特徴です。
ただ、敷いてある地面によってその効果が変わってきます。
各トレセンのコースの種類
・栗東
Aコース(障害コース、芝)
Bコース(ダート) ○
Cコース(ウッドチップ(通称:CW)) ○
Dコース(芝)
DPコース(ニューポリトラック(通称:栗P)) ○
Eコース(ダート)
・美浦(北)
Aコース(障害コース、芝・ダート)
Bコース(ダート)
Cコース(ダート) ○
・美浦(南)
Aコース(ダート)
Bコース(ウッドチップ(通称:南W)) ○
Cコース(ニューポリトラック(通称:南P)) ○
Dコース(ダート)
後ろに○の付いているコースは比較的よく使われるコースです。
【坂路】
両トレセンともにダートの下地の上に、ウッドチップ(バークを混ぜたものも含めて)を深く敷き詰めてあり、坂を駆け上がることによっての筋力増強が目的の調教コース。
トモや後脚の後駆の増強に加え、坂の傾斜のより一間歩が狭くなるため、ピッチ走法となり前脚のかき込み方が良くなったり、首を大きく使うため、低い姿勢への矯正が自然と行われるといった効果があります。
負荷をかけるという面を考えればコース追い以上の効果は得られる反面、バランスよく身体を作るには適しているとは言えないでしょう。
またコースの距離が短いため本数を重ねる場合もあります。
10年以上前であればコース1本追いに対して、栗東なら2本、美浦なら3本で同じくらいの運動量とされていた時期もありましたが、最近では調教の考え方が変わってきて、より効果的に調教がなされるようになり、1:2:3という単純対比な調教ではなくなってきています。
土壌の説明まで書くと倍くらいになりそうですので^^;
今回の調教コースの説明はここまでとします。
次回はその土壌について説明します。
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今回は調教のコースや調教が行われる施設について説明をしたいと思います。
JRAの競走馬の調教は
・栗東トレーニングセンター
・美浦トレーニングセンター
で基本的に行われます。
(夏競馬で長期滞在する場合は、その競馬場で調教する場合もあります。)
また各トレーニングセンターには調教施設が設けられています。
調教に直接関係するものだけを取り上げますと
・角馬場
・プール
・コース
・坂路
となり、これらは両トレセンにあります。まずは施設の説明から参りましょう。
【角馬場】
両トレセンの角馬場は一周200~600mもあるオーバルコースの形態を取っています。
基本は準備運動を行うところですが、身体の出来ていない若駒や足元に不安のある馬、疲労の溜まった馬等にごく軽い運動をさせることも多いです。
新聞を見たときに「角馬場でダクを踏ませる」という表現があります。
ダクとは日本語で速足(はやあし)とも言われ小走りに進むことを指します。
早歩き程度に思っておくのが良いように思います。
つまり、角馬場で小走りの状態で運動(調教)をさせたと言うことです。
走り方の用語として他にキャンターというものがあります。
日本語では駈足(かけあし)を意味し、余力を持って走る事を指します。
競馬の場合、馬の走り方の用語はこの二つを憶えていれば問題ないでしょう。
ウンチクですが、レースの前に集まって回ってるコースから少し外れた場所をテレビで見たことがあると思います。あれも角馬場といいます。
本来の意味を考えるのなら、あちらの方がより正しい意味の角馬場です。またあの状態を「輪乗り」と言います。
【プール】
馬を泳がせて調教を行います。
水に浮くことを利用して、脚や身体への負担を軽減し、身体を絞ったり身体の強化を図ったりします。
浮力による負担軽減の効果はリハビリ的な要素が強いため、身体の出来ていない若駒、足元の不安のある馬、休養明けの馬等など、実戦に対して遠い馬に使用する場合が多いです。
【コース】
オーソドックスですが実戦に1番近い形の調教で、コースを走らせて調教を行います。
減量や筋力増強のトレーニングから本番に向けての調整まで、幅広い内容を行うことができることが特徴です。
ただ、敷いてある地面によってその効果が変わってきます。
各トレセンのコースの種類
・栗東
Aコース(障害コース、芝)
Bコース(ダート) ○
Cコース(ウッドチップ(通称:CW)) ○
Dコース(芝)
DPコース(ニューポリトラック(通称:栗P)) ○
Eコース(ダート)
・美浦(北)
Aコース(障害コース、芝・ダート)
Bコース(ダート)
Cコース(ダート) ○
・美浦(南)
Aコース(ダート)
Bコース(ウッドチップ(通称:南W)) ○
Cコース(ニューポリトラック(通称:南P)) ○
Dコース(ダート)
後ろに○の付いているコースは比較的よく使われるコースです。
【坂路】
両トレセンともにダートの下地の上に、ウッドチップ(バークを混ぜたものも含めて)を深く敷き詰めてあり、坂を駆け上がることによっての筋力増強が目的の調教コース。
トモや後脚の後駆の増強に加え、坂の傾斜のより一間歩が狭くなるため、ピッチ走法となり前脚のかき込み方が良くなったり、首を大きく使うため、低い姿勢への矯正が自然と行われるといった効果があります。
負荷をかけるという面を考えればコース追い以上の効果は得られる反面、バランスよく身体を作るには適しているとは言えないでしょう。
またコースの距離が短いため本数を重ねる場合もあります。
10年以上前であればコース1本追いに対して、栗東なら2本、美浦なら3本で同じくらいの運動量とされていた時期もありましたが、最近では調教の考え方が変わってきて、より効果的に調教がなされるようになり、1:2:3という単純対比な調教ではなくなってきています。
土壌の説明まで書くと倍くらいになりそうですので^^;
今回の調教コースの説明はここまでとします。
次回はその土壌について説明します。
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